TOP規約仲間連合これね♪(* ̄  ̄)♂【 掲示板 】 写真わぁーぷ(はぁと

しぃの部屋

2005年7月下旬
私はいつものようにメイプルをしていた
メイプルの仲良し4人で話してる時に、あの人が言った

「岡崎で花火大会があるんだよねぇー」

岡崎・・・
愛知県岡崎市・・・
行った事はなかった
愛知にすら行った事がない
でも話しを聞いてて興味がでてきた

「いってみたい・・・」

私は心の中でそうおもった・・・

数日後・・・
私はメイプルを薦めてくれた友人に前から計画していた旅行の話しを持ち出した
「なぁなぁ、愛知旅行にいかへん??」
友人は「それ名案やなぁ」と言いながら心良く引き受けてくれた
友人は旅行を楽しむ事も考えてたと思うけど、たぶん一番は私の事を考えてたと思う

いまだ「答え」の出せない私

悩んでる私を知ってたから、心よく引き受けてくれたのだと思う
傷心旅行と言えばそうなのかもしれない
彼と付き合ってから初めての彼無しの旅
彼にも内緒の旅

「答え」を見つける旅

彼と過ごした京都は、どこにでも彼が溢れていた
だから私は・・・逃げたかったのかもしれない
彼から・・・
自分から・・・
何より、現実から・・・

メイプルのお陰で何もかも忘れられてたはずだった・・・
でも何も忘れられてなかった
気がつけば考えていた

忘れたいから普通に振舞った
忘れたいから彼の写真も捨てた
忘れたいのに気づけば彼の事ばかり考えてた・・・

「考えない」と思う事は「考える」と同じ事だった・・・

その後すぐ、私と友人はメイプルの仲良し組みに「愛知旅行にいくんだ」と話した
「岡崎の花火がきれいならついでに見に行くよ」とも話しました
仲良し組の2人は驚いていました
別に会いに行くわけじゃない・・・

ただ・・・私は逃げたんだ

想い出溢れるこの京都から・・・

 

それから数日後

2005年8月上旬
私と友人は明日に控えた旅行を楽しみにしていた
私の心も大分落ち着きを取り戻し、徐々に距離を置いてる事にもなれてきた
友人とメイプルの仲良し組のお陰だと思う
友人はいつも私の事を気遣ってくれた
出来る限り私を一人にさせないように・・・とか

その日、私達は夕方には旅行の準備を終え明日に備えて早めに就寝することにした

出発予定時間は午前3時
私はその日、友人の家で9時頃から睡眠をとっていた

午前2時

「起きてる??」
私は友人に言った
寝てると思っていた友人は
「起きてるよ??」と返答してきた

「寝れないよねぇーw」
私は少々笑いながら言った
友人も
「だよねぇーw」
と、笑いながら言った

「いこうか」

私達は口をそろえて言った

私達は遠足を翌日に控えた子どもの用に、その日はあまり眠れず
予定より1時間早く出発した

時間に大分余裕があったので
滋賀県の栗東ICまで下道でいくことに
あまり寝ていないというのに
抑えきれないワクワクに胸が弾み、
寝てないということを感じさせないテンションで出発した

お気に入りの曲を聞きながら
友人と2人
完全に彼の事なんて忘れてた

午前5時
高速道路の途中
養老SAで休憩、そしてあの人にメールもした

「おきてる??いま養老ってとこまできたよ♪あと1時間程で名古屋につくよ☆」

返信はすぐきた
「早いね!?気をつけてね☆あと旅行楽しんでください♪」

まさか返信がくるなんておもってもなかった

でも、まぁ毎日朝までメイプルしていたので返信がきてもおかしいことではない
そのメールを見た後、私達は養老SAを出発した

午前6時

私と友人は朝の静かな名古屋駅の前に車をとめていた

「きたね」
私は言った

「楽しもうね」
友人はにこやかな笑みを浮かべて返答してきた

そして、次の瞬間私と友人は声をそろえて言った

「お風呂・・・入りたいね・・・」
前日、寝る前に入浴はすませていたのですが、
季節が夏ということもあり、体がベタベタして気持ち悪い感じだったので

というわけで、旅行最初の目的は銭湯探しに
時間は午前7時
しかし、いくとこいくとこすべてout・・・
やはり時間的な問題もあり、まだ開店していないとこばかり
その中で一軒だけ駐車場も広く
そこで待っていても大丈夫そうな場所を見つけた

名前は「喜多の湯」

しかし、開店時間は10時・・・
もし駐車場に車を止めて睡眠をとるにしても
夏のこの気温と直射日光では熱中症になることも否めない・・・
私達はそこですこし休憩した後、Ezナビでマンガ喫茶を探した
結論はこういうことです

漫画喫茶→睡眠→10時に銭湯→以降、予定のない観光

ぶっちゃけていいます
私も友人もかなり大雑把です
このときは旅行なのに宿すらとってません
旅行の数日前に「宿どうする??」って話しになったときに
「んなもんカラオケボックスでも睡眠くらいとれるよ」
とA型の私は言った
O型の友人はそれを否定する事もなく
「そっか、安上がりでいっか」と返答した
それくらい大雑把です

話しは戻って、一路漫画喫茶へ
見つけたのは「漫画喫茶??これ普通に喫茶店じゃない??」と思える程小さい漫画喫茶
私と友人はとりあえず中に入り、エアコンの涼しさに近代科学のすばらしさを感じていた
席につくと友人はおもむろに立ち上がり、漫画を取りにいった
「寝ないの??」私が問うと
「まだそんなに眠くないんだ」と返事がきた
私は「そっか」と言って眠りについた

午前10時

私は携帯の目覚ましのバイブで目を覚ました
眠気もばっちり解消
これで今日一日有意義にすごせる
そう思い友人を見ると
まだ漫画を読んでいた
「あれ??寝てないの??」私が聞くと
「いや、読み出したらとまらなくて・・・」と友人
まぁ車だから眠けりゃ寝てていいよと言って私達は銭湯に向かった

午前11時30分

私達は銭湯のロッカーで身だしなみを整えていた
「ここの銭湯は気持ちよかったね」
「いまからどうする??」
そんな事を言いながら準備を済ませた
車に乗り込み地図を広げ
とりあえず出発
まず最初の行き先は名古屋城
やっぱ旅行なんだから観光しないとっていう事で意見が一致
名古屋城を満喫した後、行く先に困ってしまったので、あの人にメール
すると、
「栄地下とか楽しいよ」返信がきたので、一路栄地下へ
ぶっちゃけショッピング街であんまり楽しくなかったです。。。
そして、また行き先に困った。。。
その時、友人が言った
「行こうか??」
私は言った
「どこへ??」
すると、友人は「岡崎にきまってるやん」とにこやかに言った
私は少し硬直した後、「うん、じゃいこう」と友人に返答した
私は・・・

嬉しかったんだ

その言葉が友人の口から出た時
本当はすごく嬉しかった
あの人に会いたいわけじゃない
ただあの人が住んでる土地
あの人が見てる景色
あの人が言ってたお祭り
全てに興味があった

もちろんあの人にも

私達は岡崎へ向かうことにした
前日に買った地図には載っていないので
標識を見たりコンビニに立ち寄って地図を眺めたりしながら
ずっと1号線を走っていた

渋滞等で三時間程かかっただろうか・・・
私達は岡崎に到着した
まず最初に立ち寄ったのは岡崎のジャスコ
私達は度肝を抜かれた
京都では考えられないくらいの大きさのジャスコだった
私達はジャスコの中を少しうろうろして近くのベンチに腰をおろした
「疲れたね・・・」
私は言った
「そうやな」と友人が返答した
でも、顔は二人とも笑顔だった
すごく旅を満喫してるっていう感じの顔をしていた
そして私達は晩御飯を食べることにした
友人が「味噌煮込みうどんが食べたい」といいだいしたので
ジャスコの近くにあったうどん屋で夕食をすますことにした
時間は午後7時
いつもこの時間に彼からメールがくる
「おかえり、お疲れ様」
今日も、その時間にメールが来た
私は、「ただいま」とだけ返事した

そして、私はここで決心をした

彼と別れる決心
彼のいない街
彼との思い出が何一つないこの街
ここにきてはじめて気付いた
見る景色全てが新鮮で、私をわくわくさせてくれる
彼がいなくても、私は元気でいられる
明るい自分でいられる
私の心を縛り付けていた何かが音を立てて外れていくかのように
いままで迷っていた心が解き放たれた
私は彼の事をもう一度好きになることはできなかった
倦怠期ではなく、本当に彼の事を好きじゃなくなっていたということに気づいた
私は彼じゃなく、自分を選んだ
自分の時間を・・・

そぅ思った瞬間ふぅーっと気分が楽になった
気がつくと友人が味噌煮込みうどんを写メしていた
私も笑いながら、「あはは、私も撮ろうっと」といいながら同じように写メした
そして私は友人に言った
「案外疲れたからビジネスホテルにでもとまらない??」
友人は「5000円くらいで泊まれるならいいけどとれるかな??」と言った
悩んでいる私達の近くを店員さんが通ったので
「すみません、この近くにビジネスホテルとかありませんか??」
私がそう尋ねると店員さんは、
「ちょっと探してみますね」といい残し、奥に消えていった
数分すると奥がさわがしくなってきた
どうやら、店の人総出でさがしてくれたらしい・・・
10分くらいたっただろうか、
奥から年老いた料理人のような人がでてきた
「こんばんは、店主の○○です」と言って私達に頭を下げてきた
私と友人も「こんばんは、お手間を取らせまして申し訳ないです・・・」と会釈をした
すると店主さんはメモをとりだし、私達に言った
「ここなら一人部屋を2人で使って1万円で素泊まりさしてもらえますよ」
私達は驚きをかくせなかった・・・
店主さんはなんと交渉までしてくれてたのだ
私達は「ありがとうございます!!是非そこに泊まらせてください!!」と言った
すると店主さんは
「それじゃ予約の電話いれておきますので、着いたらフロントで一声かけてください」
「○○の店の○○さんのご紹介でと言っていただければ通じるように言っておきますので」
と言った
私達は喜びながら店主さんにお礼を言った
それから数分、店主さんや店員さんを交え雑談をした
京都からきたことや、翌日岡崎である花火大会、それと今日やっているお祭り
どうやら岡崎の花火大会の前日もお祭りをやっているらしく、
それがビジネスホテルから歩いていける距離の場所だということでした

「この後、予定がないのでしたら是非いかれてみてはどうですか??」
若い店員さん(店主の息子)は言った
私達は「それじゃいってみようか」と口をそろえて言った
その店の方々に深くお礼をし、絶対にまた来ますと約束もし店を離れ
ビジネスホテルを目指すことにした

うどん屋から10分程直進しただろうか
東岡崎駅周辺
ビジネスホテルもそこにあった
とりあえず、車を止め、フロントへ挨拶に行き、部屋に荷物を置いた
そして、腰をおろすことなくお祭りへと向かった
そのお祭りは京都には絶対ないようなお祭りでした
京都のお祭りというのは、若者向けではなく殿方向けが多いので
私達若者にとってはとてもつまらないお祭りばかり
しかし岡崎のお祭りは若者がすごく楽しめるようなお祭りだった
ただ歩いてるだけなのにすごく楽しい
私達は「すごいねぇ」と二人でいいながらお祭りをたのしんだ
そして、宿に戻り入浴をすまし寝床に入った
私はあの人とメールをしていた
岡崎のビジネスホテルにとまってることや、明日の予定
そんな時、友人が言った
「好きだよね、○○はあんたのこと」
私はびっくりした
「え・・・なんで??」
友人は言った
「大学で心理学専攻してるからなんとなくわかるっていうか、そう思うんだけど」
「すごく気があると思うよ??」
「だから明日会わないって誘ってみない??」

私は、「そうなのかな・・・?」と思いながらも友人の言うとおり
メールで明日の花火大会の時にでも会えるなら会ってみたいなと送信した
返事は「会えそうなら会おうよ」だった
なんか気のない返事だなと思いながらもそれに了承した
しかし、友人に言われたその言葉がひっかかっていた

「好きだよね、○○はあんたのこと」

たしかにメイプル内ではバカップルで有名だった
仲良し組の夏ミや冬最高、それに友人にいつもひやかされていたくらいに
しかし所詮はゲームだと割り切っていた私
でもいつの間にかアドレスの交換をしたりもしていた
だけど「好き」と言われる様な要素は私にはこれっぽっちもないはず
たぶん友人は私を喜ばせる為に言ったのだと思う・・・

翌日
朝早く起きた私達は朝風呂をすませ、身だしなみを整え
10時前にはホテルをでていた
花火大会の会場は東岡崎駅周辺ということだったので
今日は車で移動せず、電車で移動することにした
車を東岡崎周辺の一日最大1500円の100円パーキングに止め
電車で、名古屋港水族館に向かった
あの人が前に写メしてくれたペンギンを見ながら
数日前にあの人もここでペンギンをみたんだなぁ・・・
と思いながら水族館を探索した

私達は夕方過ぎくらいに東岡崎駅に戻ってきた
結局、今日はあの人からのメールもなく、友人と2人で花火があがるのを待っていた

「楽しい旅行だったね」と私は言った

「うん、また2人で行こうね」と友人は返答した
そして、私達は今まで見たこともないくらい大きくきれいな花火を見ていた
あの人に「○○の前で2人で座ってるからくるならおいで」とメールもした
返信はこなかった
たぶん電波が混線してたんだと思う

午後9時を過ぎた頃
私の携帯に電話がかかってきた
実家からでした
電話にでると母が言った
「おじいちゃんの容態が急変してあぶないの」
「帰ってこれない??今日が山だと思うの・・・」

私は友人にその事を話した

「・・・帰ろう」

私と友人は岡崎という土地に未練を残した
車に乗り込み、あの人にメールをした
「まだ花火みてるのかな??ちょっとおじいちゃんの容態が急変したから帰ります!!またメイポで!!」
そしてキーを回しエンジンをかけた

「ありがとう」
私は友人に言った
友人は「いいの?」ときいてきた
「まだ会えてないけど、いいの?」
私は言い返した
「いいよ、向こうは会う気なさそうだしね」と笑いながら言った
すると友人は
「あんたがいいなら、いいよ」と笑顔でいってくれた

岡崎から高速に乗る時に
「ばいばーい、いい土地だったよ、岡崎だいすきー」
と2人で笑いながら言って高速に乗りました
そして高速を走行中、私は友人に言った

「答え、見つけたよ」

「そっか、あんたが選んだ答えなんだし間違いないね」と友人が言ってくれた

私は「うん」と笑顔で自分の意思を明確に友人に伝えた
その笑顔で友人はすべて悟ってくれた
「がんばりや、別れをきりだすのって辛いからね」と友人は応援してくれた
私はがんばると言って笑顔で運転をしていた

高速に乗ってから1時間程すぎただろうか
私の携帯が鳴っているのを友人が気付いた
携帯を見ると、あの人からの着信だった
電話は恥ずかしいから絶対にしないと言ってたあの人が電話をしてきてることにすごくびっくりしました
私達は次のサービスエリアで車を止めて、あの人に電話をした
あの人はすぐ電話にでてはずかしそうに言った

「サク?」

私は言った「うん、ツキ??」

あの人は「うん」と返事をした

内容は「まだ岡崎なら会いたい」という電話だった
どうやら仲良し組みが全員岡崎にいたらしく、
一人が私達も岡崎にいるなら呼ぼうと提案したらしい
それから事情を話した
そのときにメールが混線で届いいないことや、電話も結構ならしてたけどつながらなかった
ということもきかされた
私達はすれ違った・・・
ただ一つ、私達仲良し組みの距離がさらに縮まった事にすこし感謝した

私達は数分話した後、帰宅した

実家について友人と2人で母の元へと行った
「おじいちゃんは!?」

その問いに母はほっとした顔で言った
「さっき山はこしたわよ」
私と友人は安心で胸をなでおろした

その報告を聞いたあと友人を家まで送っていった

友人宅について荷物を降ろし、2人で一息ついた
そして私と友人はハグをし「ありがとう、最高だったよ」と言い合った

こうして私と友人の旅は幕を降ろした


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